性の革命と愛の革命
言語社会学のピエール・ビュルネが「愛」について論じたとき周囲はあまりの予想外のことに驚いた。しかし彼は、社会科学者らしく、愛がいかなる根をもち、いかなる土壌から、いかなる栄養を吸い上げ、花を咲かせるかを、なんと古代の神話から説き進めて「愛の歴史の網羅的俯瞰と解析」に挑み、生物としての人間の欲望の実像に迫ろうとした。愛(アムール)は戦争、革命、宗教、道徳、そこから生じる不安、恐怖、歓喜、抑圧と絶えず往還しながら形を変え、時には男女を強く結び付け、時には破壊していく。
NAMIDA Booksについて