プチット・マルミット
戦前、本場パリで2年間修行し、戦後、帝国ホテル、大阪グランドホテルなどの料理長を歴任された常原久彌氏が一般家庭向けに平易に西洋料理の作り方を紹介している。青春のフランス時代、鬱屈した戦争時代、戦後の自由な時代においても変わらず厨房で汗かく白いコック帽姿の常原氏が垣間見える本であり、料理に対する<愛>が見事にエキスとして凝縮された名作でもある。ただ読むだけで春夏秋冬の旬のメニューをすべて食べた気分になり、何か自分でも一皿を作りたくなる。
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