わが国冷房電車の沿革と現状
東京オリンピック、大阪万博が成功して高度経済成長を続ける日本。その経済発展を支えるサラリーマン達が、毎朝、地獄風呂のような蒸し暑い満員電車に揺られて通勤していた。そこで課題となったのが都内の鉄道や地下鉄の冷暖房完備の案件であった。しかし長距離区間の新幹線や特急列車とは違い、山手線や地下鉄はきわめて短い区間を走り、頻繁にドアを開閉し、その度に外気にさらされる。技術的ハードルはかなり高かった。しかも運賃据え置きが絶対条件だった。そこから技術者たちの挑戦がはじまった。
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