九州国際観光バス株式会社編
1964年、高度成長時代の只中、別府―長崎を結ぶ九州横断道路が完成した。難工事の末に完成した久住高原と阿蘇山を横断する「やまなみハイウェイ」が人気で、団体客を満載した観光バスが隊列を組んで走り抜けた。バスガイドの甲高い歌声と酔った客の笑声に車内は包まれた。当時、新婚旅行といえば宮崎であったが、九州横断道路の誕生で、大分、熊本、長崎の観光も大きく賑わった。しかし時代が進むにつれて新婚旅行の主役の座は海外に奪われ、社員旅行も激減し、観光バスは家族向け日帰りが主流の時代となった。
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