川柳とは、浅く読めばそれはそれで笑えるし、行間をしっかりと読み直せば<人生の断面>を垣間見ることもできると云われている。七谷氏の川柳は油断ならない深みに満ちている。「雨で出て午後は日傘にして帰り」朝、雨降りだったので傘をして出かけたが、帰りは晴れたので日傘にして帰ったという川柳だが、人生に例えると、辛い時期を超えると喜びが待っているという解釈も出来る。さて、代表作の「見ておいた野の花がない帰り道」には、どのような意味が隠されているのだろうか。
NAMIDA Booksについて