アンリ・ミショー詩集
音楽や絵画と違って文学作品の翻訳は本当に難しいと思う。そこに「言葉」が介在するからだ。言葉の背景には、その国特有の文化や歴史、宗教、道徳、恋愛感情までがしっかりと練り込まれている。「言葉は伝わるために存在している道具だ。伝わらなければ意味をなさない」それゆえ翻訳家の苦悩は果てしない。例えば聖書や李白、ヘミングウェイは本当に我々日本人の心に伝わっているのだろうか。それゆえ言葉の高い壁を越えて何とか伝えようとする翻訳家の日々の努力には常に敬意を払いたい。
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