石山合戦の故地を訪ねる
瀬戸内海は不思議な内海だ。海岸線の総延長は7,000kmにも及び、そこに700を超える大小の島々が散在している。海というより大河だ。瀬戸内海の治安が悪化すると都に物資が運べない。そこに政治的価値を見出したのが藤原純友や平清盛だったと思う。純友は公家社会を揺るがし、清盛は交易で莫大な富を得て天下を手に入れた。戦国時代になると村上水軍を名乗る海賊が航路を支配した。島々の物陰からひょいと出てきては金品や命を奪った。その一方で毛利などの大名の手先となり海戦にも参加して名をあげた者たちもいる。はたして海賊は英雄なのか、それとも単なる海のギャングなのか。
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