シベリア開発交渉記〜ソ連人の印象〜
新日鉄はブレジネフ書記長が率いるソ連時代のロシア相手に「シベリアの資源開発」の交渉をしている。当時の会長は財界四天王の一人と云われた永野重雄氏。まさに横綱相撲だったと思う。最初は「ニエット」(否)の応酬だったが、最後は抱き合い、お互いの背中を叩き、ソ連人の目にも涙が光って、調停式を終えている。時代は流れ、ロシアによるウクライナ領土の侵犯により日本とロシアの関係は緊張状態にある。しかし資源のない日本と資源を売りたいロシアの関係は依然変わらない。一方、日本の経済力は当時より弱くなり購買力も落ちた。資源を巡る交渉はさらに厳しさを増すものと思われれる。
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