看護婦と患者のあいだ
病人と看護師の問題は深くて難しい。いくら白衣の天使になれ、聖人になれと言われても看護師だって生身の人間だ。一方、病人も病魔に蝕まれると、だんだん正常の精神状態を保てなくなる。ビジネスの世界では「お客様は神様です」の時代が去り、クレーマーやカスハラ対策も普及し、企業と客が一定の大人のルールに則って対応する時代になりつつある。しかし医療現場の世界はどうだろうか。生死に関わる問題が横たわっているだけに、そう簡単にはいかない。それだけに看護側にも理系的な医療知識のみならず複雑な人の心を扱う文系的な素養も問われるのではないだろうか。
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