植村直己(世界探検)
地球が狭くなったせいか、最近、冒険とか探検とかの言葉を聞く機会が減ったなと思う。私の世代は誰もがイギリスのスコット隊とノルウェーのアムンゼン隊の南極点到達の伝記を読まされている。そこに植村直己氏の犬ぞり単独での北極点到達のニュースが舞い込むと日本中が沸いた。しかし日本人の多くは本音のところでは冒険、探検はどこか遠い別の世界のことで<冒険のない生活>に安堵しているのではないだろうか。欧米と比して日本はベンチャー企業の数が圧倒的に少ない。日本の若者たちは大学を卒業すると起業せずに、黒いスーツを着て、なるべく大手の企業に就職しようと一生懸命なのだ。