ルシタニア号 撃沈
小学生の友人の家がプラモデル屋だった。私が一番好きだったのはショーケースに並ぶプラモデルの箱の絵だった。大波を切り裂く戦艦大和や茂みの中から砲台を覗かせる迷彩色のドイツ軍の戦車に胸をときめかせていた。彼とは高校が別々になるまで友情は続いたが、中学生にもなると関心が部活や女の子に移りプラモデルに対する興味が次第に薄れていった。それだけに大人になっても個室に籠り黙々とプラモデルづくりに夢中になれる方を見ると、とにかく感心するし、子供の頃からのワクワク感を持ち続けられることに羨ましさを感じている。