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落語界 11月号 スポーツ・芸能・エンターテイメント

落語界 11月号

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価格
330円(税込)

三遊亭好生「夢金」1981年

著 者
水野 雅夫
発行所
深川書房
ページ
P6~P10、P22~23、P36〜P39 抜粋
出版年
1981年

教養がないから歌舞伎や落語のような襲名のある世界は誰が誰だかわからなくなる。まるで老舗の同族会社の歴代社長のようだ。それはさておき、人はなぜストーリーやオチが分かっているにも関わらず古い作品に何度も感動するのだろうか。古典落語の「夢金」に至っては江戸時代中期に書かれたものだ。なんと田沼意次が老中の時代だ。当時の侍、町民、農民と令和のサラリーマンとでは笑いのポイントがまるで違うはずだ。それでも扇子ひとつで軽々と時代を跳び越えて、客を魅了する芸はまさに神がかりだ。そこに噺家の凄みを感じる。

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