日本の気象は難しい
15年間、アグリ系のベンチャー企業で働いていたので、否応なしに天気には敏感になった。特に6月から9月までは<魔の100日間>と位置づけて厳戒体制で臨まなければならなかった。まずは梅雨時の豪雨(湿舌)の到来だ。2012年7月、死者が30名にも及んだ「九州北部豪雨」を経験した。農場のベビーリーフはすべて流され出荷停止となった。続いて猛暑。ハウス内は40度を超える。最後が台風。夏の終わりには必ずやってきた。ハウスのビニールを社員全員で剥がし、過ぎると、また一から被覆しなければならなかった。天の恵みと怖さを体験し、天候と農業すなわち食糧との密接さを痛感した日々であった。