孤島に眠る石の巨人
フリーライターとは、どんな職業なのだろうか。名が売れる前は、自分で原稿や企画を出版社に持ち込むのであろうか。だとしたら度胸のいる仕事だ。苦虫を嚙み潰したような編集者の顔が浮かぶ。自分ならば郷土史あたりしか書けないと思うが、どこも採用しないはずだ。「がん治療の最前線レポ」とか「大統領夫人のセレブなランチメニュー」「悪徳老人ホームの徹底追跡」みたいなパンチの効いた読者の欲求や好奇心を最大限に満たすものではないと採用はないのだろう。それだけに今回手にした1964年の女性雑誌に「イースター島」の特集記事が掲載されていたのには少し驚いた。採用基準がわからない。