速すぎる未来技術の到来
明治から現代までの間、猛烈な技術革新が竜巻のように日本人を襲ってきた。蒸気機関車が新幹線に、固定電話が携帯電話に、人力車が自動車に、プロペラ機がジェット機に、火薬が宇宙ロケットに、ラジオがテレビに、テレビがさらにネットに、といった具合だ。そして今、人間の叡智はAIに吸収されつつある。どう見ても早過ぎるのだ。竜巻の渦から弾き出される人が多いのは、むしろ当たり前だと思う。〈便利さだけがすべて正しい訳ではない〉FMを聴きながら、読みかけのタウン誌をめくり、気に入ったページは折り曲げる、鉛筆でノートにものを書く、そんなアナログ人間はもう要らないとのことだが、どうか私に構わないでほしい。